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デイサービスに走る“激震“(その1)

デイサービスに対する方針が明らかに

2015年介護保険法改正に向けた論点整理・提言を行う機能として開催されている、社会保障審議会の分科会である介護保険部会。9月18日に開催された本会においては、各サービス毎の改正の方向性について議論が進む中、通所介護事業の改正の方向性について、“激震”と呼ぶに相応しい内容が論じられました。
今回は、デイサービスに関する論点を確認してまいります。
(今後の対応策については次回で考えてまいります)

介護保険部会で示された、デイサービスの現状課題と改正の論点

先ず、本部会においては、デイサービスに関しては、下記4点の現状課題が示されました。

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○平成24年度末現在、通所介護の利用者は、約160万人(平成13年度の約2.5倍)で介護サービス(介護予防含む)利用者全体(約463万人)の概ね3人に1人が利用している。
また、平成24年度の通所介護(介護予防含む)の費用額は、約1.4兆円(平成13年度の約3.7倍)で、平成24年度費用額累計約8.9兆円の15.6%を占める。
○通所介護については、介護や機能訓練に重点を置いたもの、レスパイト中心のもの、サービス提供時間の長短、事業所の規模など、様々なサービス提供の実態がある。
○ 特に小規模の事業所については、介護報酬単価が高く設定されており、実際に参入事業所数も、小規模事業所の増加が顕著な状況にある。
※ 小規模型事業所: 7,075事業所(H18.4) → 17,963事業所(H25.3)(+153%)
通所介護全体:19,341事業所(H18.4) → 35,453事業所(H25.3)(+83%)
○ 通所介護事業所が自主事業で宿泊サービスを提供する形態(いわゆる「お泊まりデイサービス」)については、泊まりの環境が十分でない等の問題点も指摘されている。

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上記現状課題に基づき、本会では「今後の検討の論点」として、下記6つの視点が示されています。

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[論点1] 通所介護は、そこで提供される事業内容の自由度が高く、様々なサービス提供の実態があるため、その機能に着目した上で、通所介護の事業内容を類型化し、それに応じて介護報酬にメリハリをつけることを検討してはどうか。
[論点2] 柔軟な事業展開を促進する観点から、サービス提供実態を踏まえた上で、人員基準の緩和を検討してはどうか。
[論点3] 事業所数が増加している小規模の通所介護については、少人数で生活圏域に密着したサービスであることから、運営委員会等を通じた地域との連携や運営の透明性を確保するため、市町村が指定・監督する地域密着型サービスに位置づけてはどうか。
[論点4] また、選択肢の一つとして、事業所の経営の安定性を図るとともに、柔軟な事業運営やサービスの質の向上の観点から、人員基準等の要件緩和をした上で、通所介護(大規模型・通常規模型)事業所のサテライト事業所に位置づけることや、小規模多機能型居宅介護の普及促進の観点から小規模多機能型居宅介護のサテライト事業所に位置づけることも可能としてはどうか。
[論点5] 地域密着型サービスに位置づける場合、市町村の事務が増大することから、移行に際しての事業所指定の事務、運営推進会議の開催頻度等、事務負担の軽減を併せて検討するべきではないか。
[論点6] 通所介護の設備を利用して法定外の宿泊サービスを提供している場合については、泊まりの環境が十分でない等の問題点も指摘されている。このため、利用者保護の観点から届出、事故報告の仕組みや情報の公表を行い、サービスの実態が把握され、利用者やケアマネジャーに情報が提供される仕組みとするべきではないか。

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以上を踏まえ、今回のニュースレターでは、[論点1]について考察を加えていきたいと思います。

今後の予想として、デイサービスは大別すると次の4つの機能、即ち
(1)レスパイトケア型
(2)機能訓練型
(3)認知対応型
(4)ナーシング型
に分けられることが議論されています。

それらを踏まえ、この論点の言わんとすることは、例えば上記の4類型に今後、分かれるとするならば、その類型毎に報酬にメリハリをつけていきましょう、という話です。これらが実現するとなると、2015年以降、既存のデイ事業者各々は、上記類型の要件定義に基づいてグルーピングされることになります。

では、どういう基準でグルーピングされるのか?それらに言及した発表や資料は今のところ見当たっておりませんが、あくまで現時点での推測&仮説として、下記基準例を示しておきたいと思います。

(1)レスパイトケア型
恐らく、後述の(2)(3)(4)に該当しないデイサービス全てが、自動的に「レスパイトケア型」にグルーピングされるのではないか、と思います。

(2)機能訓練型
文字通り、“高齢者に機能訓練を提供するために相応しい体制”という観点から、一定の職員配置基準が設けられる可能性が高いと思われます。
例えば、2012年の法改正で、当時の個別機能訓練加算1が廃止され、個別機能訓練加算2が1に変更となり、新たな基準の個別機能訓練加算2が新設された、ということ等を踏まえると、ひょっとすると、現状の個別機能訓練加算1、即ち、“常勤の機能訓練指導員を配置すること”等が最低条件になる、等ということも考えられるかもしれません。

(3)認知対応型
こちらも(2)と同様、認知症介護実践者研修、同リーダー研修の受講者設置要件等、職員配置基準がより厳格化される可能性が高いと思われます。

(4)ナーシング型
療養通所介護をイメージしての類型だと思われます。こちらは現時点でも少数であることから、果たして現状以上の厳格基準が示されるかどうかについては未知数だと言えるでしょう。

尚、介護報酬の基準設定のあり方としては、
1.類型毎に基礎報酬を設定する
2.基礎報酬は共通化し、加算で上記類型を評価する
という2つの意見が出ているようです。

私見としては、例えば、上記4類型の内、2つの機能を兼ね備える(例えば認知対応型とレスパイト型)というケースも想定されることから、2.の方向性のほうが自然ではないか、と思う次第です。

加えて、現状課題の3番目にも関連する内容として、特に現状の小規模デイについては、次回の法改正においては、相当な幅での報酬減が実行される、と言われています。背景としては、「小規模デイの報酬単価とショートステイの報酬単価を比較した場合、サービス提供時間の割に、デイの方が高額設定になっている」という考えがあるようです。

ということは、仮に上記4類型に分かれるとしても、小規模デイの次期の基礎報酬は、ひょっとすると、ショートステイの報酬も参考にしつつ見直しされる可能性もある、と考えておいた方が良いかもしれません。

また、そうなると、通常規模や大規模もそれらに引きずられて報酬減になる可能性も出てきます。2012年の法改正時において、特に通所介護においては、“お世話型から(介護保険の理念である)自立支援型へ”もしくは、今、国の議論の骨格になっている“社会的緊急性・重要性が高いサービスへの重点化”“費用対効果が高いサービスへの重点化”という言葉が示されました。これらの実現を大義として、通所介護の事業所数、並びに費用額が伸びていることを背景に、結果として通所介護全体の給付抑制につなげていこう、という意図が裏側に潜んでいる、と見て取れるのではないでしょうか。

以上、今回は論点全体の概要、並びに論点1について確認してまいりました。
次回は、その他の論点について言及したいと思います。

(2013年10月1日更新)

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