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通所介護における報酬・基準案をおさえておきましょう

通所介護の基準・報酬の枠組みがいよいよ明確化

2014年11月13日の介護給付費分科会において、本改正における最重要テーマの一つ「通所介護」に関する変更の枠組みが示されました。「案」と銘打たれているものの、この内容がほぼ次期改正に反映されると考えて差し支えないでしょう。
今月のニュースレターでは、通所介護の主な論点を整理しつつ、今後の対策について確認してまいります。

抑えるべきポイント・視点とは?

通所介護変更の論点は、大きく分けて下記の通りです。では、各々の内容を確認してまいりましょう。

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【その1】認知症対応機能の強化
認知症高齢者や重度要介護者を一定数以上受け入れ、かつ、以下のいずれかの要件を満たし、介護職員又は看護職員を指定基準より常勤換算方法で複数以上加配している事業所を報酬の加算で評価する。
(1) 利用者のうち認知症高齢者の日常生活自立度III以上を一定割合以上受け入れ、かつ、認知症介護指導者研修、認知症介護実践リーダー研修又は認知症介護実践者研修を修了した者を提供時間を通じて専従で1以上配置している。
(2) 利用者のうち要介護度3以上の利用者を一定割合以上受け入れ、かつ、看護職員を提供時間を通じて専従で1以上配置している。
※ いずれの場合もサービスの提供方法として、「認知症の症状の進行の緩和」や「重度の要介護者であっても社会性の維持を図り在宅生活の継続」に資するケアを計画的に実施するプログラムを作成していることを要件とする。

【その2】心身機能訓練から生活行為力向上訓練まで総合的に行う機能の強化
(1) 利用者の住まいを訪問し、在宅での生活状況や家族の状況を把握した上で、機能訓練を行うことが在宅生活の継続を支援するために効果的であると考えられるため、個別機能訓練加算の算定要件に居宅を訪問した上で計画を作成することを要件として加え、併せて加算の評価の見直しを行う。
(2) また、個別機能訓練加算(II)は、残存機能を活用して生活機能の維持・向上に関する目標設定を行い、ADL及びIADL訓練など活動・参加へのアプローチを中心に行うものであるが、個別機能訓練加算(I)と同様に筋力増強訓練や関節可動域訓練など心身機能へのアプローチを中心に行っている実態があるため、目的・趣旨を明確にするとともに、それぞれの加算の実行性を担保するため、それぞれの趣旨に沿った目標設定や実施内容等の項目を明示し、それらの項目を含んだ取組を行った場合に評価する。

【その3】地域連携拠点機能充実のための生活相談員配置要件緩和
利用者が地域で主体的な暮らしを続けるためには、生活相談員の専従要件を緩和し、事業所内に限った利用者との対話を主体とした相談業務だけではなく、サービス担当者会議に加えて「地域ケア会議への出席」、「利用者宅に訪問し、在宅生活の状況を確認した上で、利用者の家族も含めた相談・援助」や「地域の町内会、自治会、ボランティア団体等と連携し利用者に必要な各種の生活支援を担ってもらう」等の社会資源の発掘・活用など、利用者の生活全般を支える取組については、生活相談員として通所介護を提供しているものとみなし、地域連携の拠点としての展開を推進する。

【その4】小規模型通所介護の報酬適正化
平成23年度における調査では、サービス提供1回当たりに要する管理的経費を事業所規模別で比較すると小規模型が通常規模型に比べて約15%高い、という結果が出ており、その実績に基づき報酬を設定したが、本年度の調査結果では、「約7.6%高い」という結果となっている。これらを踏まえ、報酬の適正化を実施することが必要ではないか。

【その5】看護師配置基準の緩和
地域で不足している看護職員については、病院、診療所、訪問看護ステーションとの連携により健康状態の確認を行った場合、人員配置基準を満たしたものとみなす。

【その6】地域密着型通所介護について
(1) 地域密着型通所介護の基本報酬については、小規模型事業所の基本報酬を踏襲する。
(2) 地域密着型通所介護は、少人数で生活圏域に密着したサービスであることから、地域との連携や運営の透明性を確保するため、新たに運営推進会議の設置を規定する。
(3) 市町村の事務負担軽減の観点から、他の地域密着型サービスの運営推進会議等の開催回数より緩和し、地域密着型通所介護の運営推進会議の開催は、おおむね6月に1回以上とする。

【その7】小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所への移行
小規模な通所介護事業所が小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所に移行するにあたっては、本来の小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所の基準を満たすまで、経過措置を設けてはどうか。
(1) 小規模な通所介護から移行する場合には宿泊室等が必要であるが、宿泊室等の設置には一定の経過措置(平成29年度末まで)を設ける。
(2) また、経過措置期間内に、通所介護としての人員配置で運営を行う場合には、小規模多機能型居宅介護の基本報酬に人員基準欠如減算(70/100)を適用する。
(3) 指定申請の際、小規模多機能型居宅介護のサテライト型事業所の整備計画を策定し、市町村に提出する。

【その8】通所介護(大規模型・通常規模型)のサテライト事業所への移行
サテライト事業所については、一体的なサービス提供の単位として本体事業所に含めて指定する。
同一法人のサテライト事業所となる場合のみ移行が可能である。

【その9】通所介護と総合事業(今後)の一体的取り組みについて
通所介護事業者が、通所介護と総合事業における通所事業を同一の事業所において一体的に運営する場合の人員・設備の取扱いは、通所事業の類型に応じて、以下のとおりとする。
(1)通所介護と「現行の通所介護相当のサービス」を一体的に運営する場合
→ 現行の介護予防通所介護に準ずるものとする。
(2)通所介護と「通所型サービスA(緩和した基準によるサービス)」を一体的に運営する場合
→ 従事者が専従要件を満たしているとみなし、要介護者数だけで介護給付の基準を満たし、要支援者に
は必要数。

【その10】実態に即した送迎の減算
送迎を行っていない場合(利用者が自ら通う場合、家族等が送迎を行う場合等の事業所が送迎を実施していない場合)は減算の対象とする。

【その11】送迎時の居宅内介助に対する枠組み変更
送迎時に行った居宅内介助等(電気の消灯・点灯、着替え、ベッドへの移乗、窓の施錠等)を通所介護の所要時間に含めることとする。
(1) 所要時間に含めることができる時間は、居宅内介助等の所要時間が過剰とならないように30分以内とするとともに、ケアプランと通所介護計画に位置付けた上で実施する。
(2) 一定の有資格者が行うこととする。

【その12】延長加算に関する変更
通所介護の延長加算は、実態として通所介護の設備を利用して宿泊する場合は算定不可とする。また、介護者の更なる負担軽減や、仕事と介護の両立のため、更に延長加算を強化する。

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早め早めに準備することが大切

論点【その4】を見る限り、小規模型通所介護は、今より大きく基礎報酬が下がる可能性が高いと考えるのが自然であり、それらの影響を最小限におさえるためにも、【その1】【その2】のような加算や、サービス提供体制強化加算等の取得を前向きに検討する必要が出てくるでしょう。
今までより経営的に厳しくなることは間違いない今後の通所介護ですが、事業者としては自社の事業の本質(=顧客の求める価値を提供する)を見据えつつ、早め早めに然るべき対応を進めていく姿勢がより重要になってくると言えそうです。心を強く持ち、具体的な行動で、今の不安を打ち消していきましょう。
我々としても今後、より有益な情報・より有効な打ち手が見え次第、皆様に積極的にお伝えしてまいります。

(2014年11月26日更新)

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